Facebook広告のターゲティングについて、理解するためにはアカウント構造やFacebook自体の理解を深めることが成功への第一歩です。本記事では、ターゲティングについて、かなり掘り下げて解説しておりますので、ぜひ参考にしてみてください!
本記事によって、こんなことを学び、実際にできるようになります!
・Facebook広告の特徴を理解
・3つのターゲティングへの理解
・Facebook広告のターゲティングを完璧に理解
・Facebook広告の目的別のターゲティングの使い方
・成果を出すためのFacebook広告のターゲティングのコツ
Facebook広告のアカウント構造と特徴
まず一番に、Facebook広告はターゲティングの精度が高いことが挙げられます。Facebookは実名での登録をしなければならず、Instagramでも友達同士の繋がりが深く、学習の起点が多いことが理由です。
また個人情報の再入力などを求められるケースがたまに発生するので、そのような情報などからFacebook広告・Instagram広告では精度の高い広告で費用対効果が高くなる傾向がございます。
配置のプラットフォーム一覧
配置のプラットフォーム一覧Facebook広告とInstagram広告ですが、同じアカウント(同じ管理画面)から広告の設定を行うことができます。「広告セット」の階層で配置の中にある「プラットフォーム」を選ぶことができ、そこで下記のようなさまざまな設定を行うことができます。
・Facebook
・Instagram
・Messenger
・Audience Network(外部連携)
※さらに詳細のストーリー・投稿なども選択できますが、今回は割愛いたします
Facebook広告のアカウント構造
1つの広告セットに対して設定することができるオーディエンスは1つということも押さえておかなければならないポイントです。具体的には、Facebook広告(Instagram広告)は以下のようなアカウント構造です
第一階層:アカウント
第二階層:キャンペーン
第三階層:広告セット
第四階層:広告
アカウント構造を正しく理解することは広告を運用するうえで、非常に重要ですので今回を機に、理解を進めてください。
Facebook広告の3つのターゲティング(オーディエンス)と特徴
Facebook広告のターゲティング(オーディエンス)には3つの種類がございます。
(Facebook広告の3つのターゲティング)
①コアオーディエンス
②カスタムオーディエンス
③類似オーディエンス
この3種類のオーディエンスについて後ほど詳しく解説いたします。取り急ぎ簡易的な説明はこちら。
Facebook広告のターゲティング① コアオーディエンス
Facebook広告は前述でも申し上げたように、実名登録、学習の起点が多いことから他のSNS広告と比較してもターゲティングの精度の高く、デモグラ配信と呼ばれるコアオーディエンスもFacebook広告では非常にオススメの設定方法です。
Facebook広告のターゲティング② カスタムオーディエンス
カスタムオーディエンスという名のごとく、独自に設定したオーディエンスだけに広告を配信することができたり、除外して配信することができたりします。具体的に設定することができるカスタムオーディエンスは後ほど解説いたします。
Facebook広告のターゲティング③ 類似オーディエンス
カスタムオーディエンスやFacebookページにいいね!しているユーザーなどに類似したオーディエンス。オーディエンスサイズを1~10%まで1%単位で絞り込むことができます。その際に類似オーディエンスの推定の数が表示されます。
こちら3つのオーディエンスの詳細や設定方法はこの後詳しく解説いたします!
Facebook広告のターゲティングの作成方法
その前にFacebook広告のオーディエンス(ターゲティング)の作成方法について、説明いたします。
オーディエンスは、2つの方法がございます。
パターン1
①Facebookビジネスマネージャーにログイン
②左上のハンバーガーメニューからオーディエンスを選択
※カスタムオーディエンス、類似オーディエンスはこちらからできます(コアオーディエンスの設定はパターン2の方法のみです)
パターン2
①Facebookビジネスマネージャーにログイン
②左上のハンバーガーメニューから広告マネージャーを選択
③キャンペーンを設定、広告セットの階層でオーディエンスを設定
※コアオーディエンス、カスタムオーディエンスはこちらからできます(類似オーディエンスはパターン1から設定を行いましょう)
ここまで理解できたところでコアオーディエンス・類似オーディエンス・カスタムオーディエンスについて、以下に徹底解説を行います。
Facebook広告のコアオーディエンス
- Facebook広告のコアオーディエンスとは?
-
Facebookに登録しているユーザー情報や行動履歴等からFacebookが独自に設定したセグメントした情報からオーディエンスを設定できる顧客情報のこと
クッキーレスや個人情報問題の観点などから、依然と比較すると詳細に絞ることができる項目はかなり減ってきました。それでもかなり多くのセグメントをすることができるので、ぜひ利用してみてください。2023年3月時点で、330個の「詳細ターゲティング」が確認できましたので、その中からビジネスにマッチするものを登録してみてください!
コアオーディエンス>オーディエンス
・地域(都道府県別・市区町村別など)
・年齢(13歳から65歳まで1歳単位)
・性別(男性・女性・すべて)
※地域は、同様に除外設定をすることができます
※地域は、Google広告と同様にその地域に住んでいる人・最近までいた人・旅行中の人などかなり細かい設定をすることができることも特徴です
コアオーディエンス>詳細ターゲティング
・利用者層データ
・興味関心データ
・行動データ
以前は上記3つのデータごとに設定ができることもございましたが、現在は垣根がなく設定できるようになっております。雇用・ライフスタイル・購入行動・目的・さまざまな利用状況などから特定のターゲット層にリーチをすることができます。
330個あるデータの中から抜粋した一部になりますが、ターゲティングすることができるカテゴリをまとめましたので、こちらでご確認ください。
・カテゴリ一覧
投資
キャリア
ニュース
ホーム&ガーデン
不動産
ガーデニング
創立
保険
ソーシャルメディア
建築
クレジットカード
ビジネス・金融
乗り物
経済
マーケティング
健康と医療
職業訓練
運輸
ウェブサイト
人間関係
宿泊
教育
ペットサービス
社会貢献
家電
パーソナルケア
フード&ドリンク
※実際に選択する際は英語表記になっており、少し使いにくいですが辞書などを利用してターゲティングしたい項目を検索窓から探してみてください
Facebook広告のカスタムオーディエンス
- Facebook広告のカスタマーオーディエンスとは?
-
広告を出稿する広告主が保有しているウェブサイトのデータや電話番号・メールアドレスなどのオフラインデータ、Facebookページのエンゲージメントデータなどをもとにセグメントすることができるオーディエンスのこと。
Facebook広告の管理画面に4つの種類
①カスタムオーディエンス>ウェブサイト
ウェブサイトにアクセスをした人をターゲティングすることができます。こちらはFacebook広告の運用時に利用するウェブサイトとの連携からデータを取得しております。
サイト全体・特定のページへアクセスをした人にターゲティングすることができます。またそれらのページにアクセスした人を最長180日前までターゲティングすることができるので、ビジネスや配信するユーザーから逆算して設定してみてください。
あまり知られていない裏ワザですが、「ウェブサイトに滞在した時間別のユーザー」から「上位25%、上位10%、上位5%」を設定することができます。ウェブサイトのトラフィックボリュームにもよりますが、ある程度ボリュームがあれば効果が出る可能性も大いにあります!
リターゲティング(一度サイトを訪問したユーザーに再度アプローチ)をする場合や、除外設定をすることもできるので一度商品等の購買を行ったユーザー以外の新規ユーザーに広告を配信することができるので、必ず登録をすることをオススメします!
②カスタムオーディエンス>アプリアクティビティ
アプリインストールをCV(コンバージョン)に設定する広告主の場合、必ず設定しなければならないオーディエンスです。
・アプリをインストールした人
・アプリを開いた人
・アプリのアクティブユーザー
などの設定を行うことができます。また同様に「上位25%、上位10%、上位5%」などと設定することができるので、正しく設定することでかなり購買の確度が高くなると言っても過言ではないでしょう。
こちらのアプリアクティビティのカスタムオーディエンスも、リピーターの獲得・新規ユーザーの獲得のいずれでも活用することができるので、初動のタイミングで必ず登録を行いましょう!
③カスタムオーディエンス>オフラインアクティビティ
Facebook広告では、実店舗への訪問・電話などのトラッキング機能がございます。ただし、ボリュームの観点で筆者はほとんど利用したことがなく、恐らくさまざまな広告主の方も利用したことがないオーディエンスかもしれません。
④カスタムオーディエンス>カスタマーリスト
メールアドレス・電話番号をアップロードして、Facebookのユーザー情報と照合してオーディエンスを作成することができます。ある程度のボリュームがないとオーディエンスとして利用できないケースがあるので、把握ください。
実際にFacebook側に送るデータはハッシュ化して送られますので個人情報の漏洩などを気にしている方はご安心ください。
Facebook広告の類似オーディエンス
- Facebook広告の類似オーディエンスとは?
-
先ほど解説したカスタムオーディエンス等のデータに似ているユーザーに対して、設定することができるオーディエンス。類似度が「1%~10%まで」1%刻みで設定することができ、その際のオーディエンスサイズをその設定画面で確認をすることができます。
まず初めに一番オススメの類似オーディエンスは、下記です。
コンバージョンしたユーザーをカスタムオーディエンスに対する類似オーディエンスです(事前にカスタムオーディエンスでコンバージョンしたユーザーのデータを溜めておく必要がございます)
その他、事前に設定したさまざまなカスタムオーディエンス等に対する類似オーディエンスを設定することができます。筆者のオススメはある程度のオーディエンスサイズがあるのであれば、「1%」「2%」「3%」とそれぞれの類似オーディエンスを作成しておくことをオススメします。
Facebook広告の目的別のオーディエンスの使い方
それぞれのターゲティング(オーディエンス)の概要がわかったところで、具体的にビジネスに落とし込んだときにどのような目的の時にどのようなターゲティングを利用したらいいか少しわかりにくいですよね。
目的によってオーディエンスの選び方は異なってきます。そこで、目的別のオーディエンス(ターゲティング)について経験をもとに、目的別オーディエンスの使い方について解説いたします。
・認知度アップを目的
・実店舗への来店を目的
・サイト訪問者やアプリDL数を増やす目的
認知度アップを目的
認知を目的にした広告配信を行う際は「コアオーディエンス」です。年齢・性別・地域・興味関心などの情報を絞り込んで50万ユーザー以下に設定をして、キャンペーンを組みましょう!
利用金額が多い場合は、地域や年齢ごとにキャンペーンを分けて、複数のキャンペーンを同時に走らせることも1つの手段だと思います。
「全然絞り込んでないけど、大丈夫?」と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、運用を進めていけばFacebook広告特有の精度の高さで学習が行われ、認知だけでなくCVするユーザーへ自動でAI配信を行ってくれるのでご安心ください。
実店舗への来店を目的
実店舗への来店を目的「カスタムオーディエンス」と「コアオーディエンス」の組み合わせをオススメします。
理由としては、カスタムオーディエンスでウェブサイトへの訪問ユーザーに絞り込みを行えば、一度サイトに来て興味があるユーザーに配信をすることができるためです。この設定である程度のCV(コンバージョン)が取れるようになってきた後に、「類似オーディエンス」に広げていけば学習が安定しながらさらに広い層に広告をリーチすることができるので非常にオススメの手法と言えるでしょう!
サイト訪問者やアプリDL数を増やす目的
この場合「類似オーディエンス」の設定をオススメします。
例えばですが、アプリダウンロードをした上位25%に類似したユーザーに配信することやウェブサイトのサンクスページを踏んだ上位10%に類似したユーザーに配信するなど、ビジネスごとに正しく設定を行うことで費用対効果が圧倒的に良くなると考えます!
Facebook広告で成果を出すオーディエンスの設定方法
全体のターゲティングに関するポイント(コツ)
ケースバイケースではありますが、オーディエンス同士の組み合わせは非常に有効です。特に有効な組み合わせは下記の組み合わせです。
「コアオーディエンス」と「カスタムオーディエンス」の組み合わせ
「コアオーディエンス」と「類似オーディエンス」の組み合わせ
広告主のビジネスに合わせたターゲティングをすることをオススメします。ただし、オーディエンスが被ってしまうと同じユーザーにリーチをしてしまい、フリークエンシー(接触頻度)が高くなって、結果的に費用対効果が悪化するなどが起き得るので、オーディエンスは被らないように設計しましょう!
何度もお伝えしておりますが、Facebook広告のターゲティングの精度は非常に高いので、上手くターゲティングを活用して効果を最大化させるように努めてください!
コアオーディエンスに関するポイント(コツ)
オーディエンス・詳細ターゲティングを設定したのちに、オーディエンスサイズ(オーディエンスのボリューム)について注意していただきたいです。
オーディエンスの数が小さすぎても大きすぎても効果が出ないことが多い
筆者の場合、具体的な数として、「下限を5000以上」「上限を50万以下」程度にすることが多いです。経験談ですが、5000以下だと明らかにオーディエンスサイズが小さく何回も同じ人に広告が配信されてしまい、フリークエンシー(1名に対する接触頻度)が多くなり、CV(コンバージョン)に繋がりにくく、失敗しやすいです。
同様にオーディエンスが50万人以上だと、配信するターゲットユーザーが多すぎて、コンバージョンしにくい学習となってしまいます。あくまでビジネスモデルや広告予算等によって考え方は異なりますので、1つの参考程度にしてください。
このようにコアオーディエンスの設定はさまざま行うことができますが、いずれにしてもコアオーディエンスの設定は有効であり、ペルソナに沿ったターゲティングを行い、オーディエンスサイズ等にも注意が必要と言えるでしょう!
カスタムオーディエンスに関するポイント(コツ)
カスタムオーディエンスは初動のタイミングからキャンペーンを分けて利用することをオススメします。新規ユーザーを獲得した場合、1回以上購買したことがある人に別の商品を販売したい場合など、さまざまなターゲティングを行えます。
その中でも特にオススメなカスタムオーディエンスの設定は、
・ウェブサイトのサンクスページ到達ユーザー
・ウェブサイトの特定ページ(CVに繋がりやすい)到達ユーザー
・購買があったメールアドレス、電話番号のアップロードユーザー
このあたりの設定を筆者はよく行います。ビジネスに合わせて正しくカスタムオーディエンスを設定しましょう!
類似オーディエンスに関するポイント(コツ)
類似オーディエンスの設定に関するポイントは、どこまでいってもカスタムオーディエンスの設定がキーになります。
筆者がよく使う1つコツとしては
類似オーディエンスを「1%」「2%」「3%」と段階的に上げていく
このようにすることによってターゲットにしていないユーザーに対する配信を避けることができます。ただし、オーディエンスサイズが少ない時は配信ができなかったり、インプレッションが伸びない可能性があるので、ご注意ください。
類似オーディエンスは広告の成果を上げるにあたって非常に有効なターゲティングです!ぜひ参考にしていただき、ご利用ください!
Facebook広告のターゲティングのまとめ
今回、かなり深い内容まで解説させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?Facebook広告のコアオーディエンス、カスタムオーディエンス、類似オーディエンスを上手く活用して、費用対効果を最大化させてください!
Facebook広告において、ターゲティングを理解して、ターゲティングを正しく設計・運用することが成功への近道と言っても決して過言ではありません。
筆者の具体的な運用例や運用のコツなども赤裸々に公開させていただきました。本記事を読んでいただいた方の少しでも参考になれば嬉しく思います!